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婦人科について(産科)

婦人科の診察は毎週水曜と第2・4土曜日になります。

クオリティオブライフを高めるために

クオリティオブライフを高めるために婦人科では、10代の思春期から成熟期、更年期、円熟期を迎える方々まで幅広い年代の診療を行います。なかでも生理痛、PMS(月経前症候群)、月経過多、更年期障害などの生理に関するお悩みに対応しています。生理に伴う様々な症状を1人で抱え込むことなく、適切な対処法や治療によって、充実した日々を過ごせるようサポートします。
また、子宮がん検診をはじめ、おりものの異常、痛み、かゆみ、不正出血、腹部や腰部の痛みなどの症状にも対応可能です。

年代別よくある症状

思春期:10歳~18歳頃まで

初潮を迎える頃から、女性ホルモンであるエストロゲンが分泌されるようになりますが、まだ不安定な時期のため月経周期や期間は一定ではありません。

よくある疾患・悩み

など

性成熟期:18歳~40代半ば頃まで

ホルモンのバランスが取れ、エストロゲン分泌が最も多くなる期間です。心身共に安定する時期でもあるので、30代半ばくらいまでが妊娠や出産に最適だと考えられています。

よくある疾患・悩み

など

更年期:40代半ば~50代半ば頃まで

閉経を迎える前後の5年程度の期間で、女性ホルモンの分泌が減り、心身の様々な変化や症状が現れます。

よくある疾患・悩み

  • 更年期障害
    (のぼせ、ほてり、発汗、倦怠感、動機、息切れ、頭痛、肩こり、不眠、イライラ、憂うつなど)
  • 乳がん
  • 卵巣がん
  • 子宮頸がん
  • 子宮体がん
  • うつ病
  • 脂質異常

円熟期:50歳半ば以降

閉経後の時期で、エストロゲン分泌が停止します。このため、骨密度を上げる、全身の粘膜の乾燥を防ぐ、コレステロールや中性脂肪の代謝を調整するなどの作用が低下して、多様な症状を示すようになります。

よくある疾患・悩み

  • 骨粗鬆症
  • 萎縮性腟炎
  • 性交痛
  • 脂質異常
  • 子宮脱
  • 子宮体がん
  • 卵巣がん
  • 尿失禁

ブライダルチェック

ブライダルチェックでは、妊娠や出産を妨げる疾患や母子感染に繋がる病気の有無を調べます。結婚前の方、妊娠を希望される方に受けて頂きたい検査です。

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子宮がん検診

子宮がん検診子宮がんは、膣に近い部分に発生する子宮頸がんと、胎児を育てる部分に生じる子宮体がんの2種類に分けられます。日本の女性では子宮頸がんの発生率が子宮体がんより非常に高いため、一般的な子宮がん検診では、子宮頸がんの検診が行われます。
子宮頸がんは、HPV(ヒトパピローマウイルス)によって起きるがんで、性交渉によってうつることが知られています。好発年齢は30〜40歳代ですが、近年は20代など若年層の発症が増加しており、気を付けなければなりません。20代であっても性行為の経験があれば、子宮がん検診の受診をお勧めします。
子宮体がんには、女性ホルモンであるエストロゲンの関与が認められ、生理不順や出産経験のない方がなりやすいと言われ、好発年齢は50〜60歳代です。その他のがんになりやすい要因として、糖尿病や肥満も挙げられます。閉経後に不正出血が見られた時は、子宮体がん検診の受診が推奨されます。

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月経関連症状

月経困難症、月経不順、
過多月経、月経前症候群

女性の場合、思春期前半から生理がありますが、その期間に生じる症状は多様で1人ひとり異なります。人によっては学校や職場などで、重い症状に悩まされることも少なくありません。以前は多くの方が我慢するしかないと考えていましたが、現在はお薬を使うことで症状の軽減を図ることが可能となりました。生理に関連する生理痛、月経不順、経血量の多い過多月経、生理前に不快な症状がでるPMS(月経前症候群)などのお悩みも治療の対象ですので、お気軽にご受診ください。

ピル(OC、LEP)処方

生理に関連する症状緩和を図るため、ピルが使用されることがあります。ピルは、避妊を目的としたOCと治療目的で処方される保険適用のLEPに分けられます。かつては様々な副作用が心配された時期もありましたが、現在では含有するホルモン量を可能な限り減らした低用量ピルや超低用量ピルが登場し、滅多に副作用が生じることはありません。
安定的な効果を得るためにも、医師の指示を守り、定められた用法・用量で治療を行うことが大切です。
なお、稀ですが血栓症の副作用が見られる場合があります。お薬の内服で、ふくらはぎに痛みなどが生じた時はすぐにご相談ください。また、BMI30以上の肥満、高血圧、喫煙習慣がある場合は、血栓症を起こしやすいため、ピルによる治療は行えません。

緊急避妊ピルの処方

アフターピルとも呼ばれる緊急避妊ピルは、避妊が確実でなかった時や性被害にあった時に、72時間以内に内服するお薬です。完全に妊娠を防止するものではありませんが、服用することで妊娠しにくくなります。医療機関によって金額が異なり、当院で処方する場合○○円となります。
これは緊急時に用いるお薬のため、頻回の服用はお勧めできません。この先、女性側が能動的に行うリングやOC(ピル)による避妊を選択することが重要です。

ミレーナ挿入

ミレーナ挿入ミレーナは、基本的に過多月経や月経困難症の症状緩和を目的として使います。ミレーナなどのLNG-IUS(子宮内黄体ホルモン放出システム)は、子宮の内部で継続して女性ホルモンの黄体ホルモンを出す働きをします。この黄体ホルモンによって、子宮内膜の増加が抑制されて厚くならないため、経血の量が減り生理痛が和らぎます。治療を希望される方は、生理が始まって大体5〜7日目にご来院ください。
ミレーナを避妊目的として用いる場合は、自由診療の扱いになります。

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更年期

閉経が起きる50歳前後の数年間に、女性ホルモンであるエストロゲンの減少が原因で多様な症状を示す場合があります。ホットフラッシュと呼ばれるのぼせやほてり、発汗をはじめ、倦怠感、頭痛、肩こり、息切れ、動悸、腰痛、めまい、不眠、イライラ、うつ状態、不安感など症状は様々です。更年期には多くの方に見られ、大半は時期が過ぎれば落ち着きますが、重い症状によって日々の生活に悪影響を及ぼす時には、漢方薬を使う治療やホルモン補充療法が有効です。症状でお悩みの方は、お気軽にご相談ください。

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性感染症の検査

初産となる妊婦の検査では、全体の5%がクラミジア感染の陽性です。このように性感染症が身近な病気として広まっている要因の1つとして、女性がクラミジアなどの性感染症にかかっていても無症状であることが考えられます。
言い換えれば、症状に乏しいのがクラミジアの症状です。
淋病やクラミジアを治療しない場合、子宮外妊娠や不妊症に繋がる恐れもあるため、症状が出ていなくても気になる方は、できるだけ早く検査を受けることを推奨します。

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子宮頸がん(HPV)ワクチン接種

子宮頸がんは、HPV(ヒトパピローマウイルス)に感染することで起きると考えられています。HPVの感染は、性交渉の経験が一度でもあれば可能性を否定できず、一生の中で80%以上が感染すると見られています。ただし、たとえ感染しても基本的には免疫によって排出されます。一方で、HPVの中には子宮頚部で持続感染して徐々にがん化するタイプがあります。現在、このようながんに進行しやすいHPVに対するワクチンが作られ、接種が行われています。小学校6年生〜高校1年生に当たる12〜16歳の方は無料で、対象年齢以上の場合は有料で接種が可能です。
※過去にHPVワクチンを接種していない1997年(平成9年)〜2005年(平成17年)生まれの方は、キャッチアップ接種の対象となりますので、2025年(令和7年)3月まで無料でワクチンを打つことが可能です。
※ワクチン接種を終えた場合でも、20代を迎えた方は子宮頸がん検診の受診をお勧めします。

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思春期の方へのサポート

思春期の方へのサポート思春期の方々にとって婦人科受診はためらいがあるのではないでしょうか。ただ、生理も含めた前後の期間に起きる症状、なかでも生理痛は様子見をしたり、我慢したりせずに、痛み止めを服用することをお勧めします。お薬を飲んでも強い痛みがでる場合は、当院にご相談ください。もしかしたら、子宮内膜症という病気になりかけて生理の痛みが生じているのかもしれません。鎮痛剤の効果がない時はピルを使うことも可能です。また性交渉の経験があり、お腹の痛みやおりものの変化などが見られる方は、淋病やクラミジアなどの性感染症も考えられるので、できるだけ早く診察にお越しください。その他、スリムになるための無理なダイエットによって、排卵や生理が止まる場合もあるので、注意が必要です。3ヶ月以上生理が来ていない時は、放っておかずに一度当院までご相談ください。